なごんのエンタメ

面白い小説や、映画について書いています。

感想『白日の鴉』『死にたい老人』『ウォーク・イン・クローゼット』

最近読んだ小説三作品の感想を書きたいと思います。

まずは福澤徹三の『白日の鴉』

これすごかった!
めちゃめちゃ面白かった!

福澤徹三の作品は、全然読んだことがなかったんで、図書館で早速『東京難民』や『灰色の犬』など、数冊予約しました。
そちらも楽しみです。

しばらく良質なエンタメ小説から遠ざかっていたので、ホント興奮しました。
読書の喜びを改めて教えてくれました!

作家の読書道で、平山夢明がこの人の怖い話? かなにかを勧めていたので、読んでみたいなとは思ってたんですが、タイトルにあまりひかれず、読まずじまい。
それも読んでみようかな、と思っています。

『白日の鴉』は、傑作ミステリー小説です。
いわゆる冤罪もので、主人公は、痴漢冤罪で逮捕されてしまいます。

読んでて、こっちは冤罪だとわかってるので、怒りしかなかったですね。この馬鹿女! どういうつもりだ! なんてキレながら読んでました。

痴漢冤罪って、なんかリーダビリティあるなあと思いました。他人事じゃないからかな?

ただ、そんな話ならごろごろあるじゃないですか。正直、序盤はそこまでアクセル踏んでないんですよ。

「ありきたりな小説じゃない?」なんて思ったところで、変わります。
中盤で、福澤徹三はアクセルを全力で踏み、バーー――っと物語が進行します。

いやあ、もう、傑作ミステリです
裁判のシーンもあるんで、映画だとポール・ニューマン主演、シドニー・ルメット監督の傑作『評決』に近いかも。

この『評決』って映画も、白日の鴉に負けず劣らず面白いですよ。

TUTAYA DISCASで借りて見たんですが、静かな雰囲気のいい映画でした。

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映画『評決』も、この『白日の鴉』もそうですが、もうとことんまで追い詰められるんですよね。

その絶望的状況で、主人公が何をするか。
また痴漢の犯人に仕立て上げられた背景には、どんな謎があるのか。

気になって気になって、また途中からジェットコースターだから、読むのが辞められない!
読むのが辞められん! なんて思い、久しぶりに感じました!

 

これから読む福澤徹三のほかの作品も楽しみです。

 

木谷恭介『死にたい老人』


次に読んだ作品が木谷恭介『死にたい老人』。これはつまらなかった。

どんな話かというと、もう十分に生きたから断食して自殺する……という内容のノンフィクションです。
てかまあ、途中で断念するんですけどね。

序盤はなかなかワクワクしながら読んでたんですが、途中で餓死を断念してそのあとは全然違う話になるんですよ。自伝的な内容だったり、何で餓死したいと思うようになったかという内容だったり……。

イマイチでした。途中から内容変ってんじゃん!
イマイチでしたが、興味深い部分もありました。

たとえばヒロポンについて書いてあるところ。
著者が旧制中学3~4年のころには、試験の時期になると町の薬局に覚せい剤を買いに行っていたそうです。

当時広く出回っていたのは、いわゆるヒロポンと呼ばれる薬で、軍隊にいるときにはじめて支給されたのだと言います。
また当時は、食べ物も着るものも、不足していたのに、アンプルのビタミン剤はどこでも安く買えたそうです。

しかも自分用の注射器を持ち歩くのが流行になってたとも言います。

そういうところは面白かった。
でも基本的にはつまらなかったですね。
内容に一貫性がないし、そこまで読ませる文章でもないんですよね。

最後又断食の挑戦がありますが、それは読む気にならず、本を閉じました。

落ちが見えてるもん。何を感じたかにも興味もそそられません。

 

綿矢りさ『ウォーク・イン・クローゼット』


次に読んだ本が、綿矢りさ『ウォーク・イン・クローゼット』です。

私は教養がなかったり、センスがなかったりするせいか、文学作品には分らないものが多いです。
そのせいかもしれませんが、これは超つまらなった。

内容としては、モテ服のコーデに一生懸命なOLと、彼女の幼馴染の芸能人モデル、また数人の男たちとの物語って感じです。

ダ・ヴィンチって雑誌が紹介してたんで読んだんですが、?でしたね。

ダ・ヴィンチでは、神田法子さんという人が「実態より妄想している段階が一番楽しいという恋愛のゆがんだ形を冴えたやり方で表現」しているとありました。

恋愛経験のない、28歳フリーター男子にはそういう意味でも難しかった。また文学的教養がたりなかったんでしょう。
つまらなかったです。

文学作品だと、最近は原田宗典の『メメント・モリ』がよかったですね!
これについては次回以降、書きたいと思います。